【2023年】会計年度任用職員パートタイムのボーナス(期末手当)はいくら?支給対象と計算方法を簡単に解説

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会計年度任用職員(パートタイム)のボーナス(期末手当)はいくら?その計算方法をかんたんにまとめます。支給対象者の範囲は?支給額計算方法( ①期末手当基礎額 × ②期別支給割合 × ③在職期間別割合 )とは具体的にどう計算するの? 約9割がパートタイム職員なので、パートタイムで考えます。

なお、2023年10月に最低賃金が上がりましたので、少しだけ期末手当基礎額が増えます。

会計年度任用職員(パートタイム)の場合の期末手当は、2022年冬なら、満額で15万円程度になるでしょう。社会保険料を支払うと手元に残る額は結構少ないです。

正職員と違い、勤勉手当はありませんが、適用に向けて検討が始まっています。(後述)

くわしく解説します。

会計年度任用職員パートタイムのボーナス(期末手当) 支給対象

基準日(6月1日及び12月1日)に在籍し、

かつ、会計年度内において6月以上の任用期間がある場合 に支給する

(ただし、週当たりの所定勤務時間が15時間30分未満の場合は除く。)

https://www.soumu.go.jp/main_sosiki/jichi_gyousei/koumuin_seido/kaikeinendo_ninyou.html

会計年度任用職員パートタイムのボーナス(期末手当)はいくら?
https://www.soumu.go.jp/main_content/000724646.pdf

会計年度任用職員パートタイムのボーナス(期末手当) 支給額計算

期末手当の支給額 = ①期末手当基礎額 × ②期別支給割合 × ③在職期間別割合

東京都に週29時間で継続して勤務している会計年度任用職員さんの場合なら、2023年冬は、ざっくり計算で

1113円×(29×4)×1.25×100/100 ≒ 約161,385円

このくらいになります。※期末手当基礎額は、もう少し細かい計算方法になります。

以下に①②③の計算根拠を紹介します。

期末手当基礎額

月額換算して、期末手当基礎額を算出します。
時給制の方が多いと思うので、時給からの換算例を紹介します。(総務省サイト引用)

<勤務条件の例>
時間額1,000円
週20~30時間勤務
月により勤務時間が異なり、1月2日から6月1日まで5カ月在職する場合

<基礎額の計算例>
基礎額(月額換算額)=
1,000円×(1月2日から6月1日までの実勤務時間数)÷(7時間45分×21日×5月)×(7時間45分×21日)
※ 1月を(7時間45分×21日分)として計算

https://www.soumu.go.jp/main_content/000724652.pdf 【総務省サイト】

令和5年度地域別最低賃金改定状況

2023年10月に、最低賃金が引き上げになりました。自治体により異なりますが、時給が40円ほどアップします。週30時間勤務であれば、月5,000円程度です。

令和5年度地域別最低賃金(会計年度任用諸君)
令和5年度地域別最低賃金改定状況(地域別最低賃金の全国一覧


一覧表はこちら。厚生労働省のサイトから引用しています。()内は令和4年度の時給

都道府県名最低賃金時間額【円】発効年月日
北海道960(920)令和5年10月1日
青森898(853)令和5年10月7日
岩手893(854)令和5年10月4日
宮城923(883)令和5年10月1日
秋田897(853)令和5年10月1日
山形900(854)令和5年10月14日
福島900(858)令和5年10月1日
茨城953(911)令和5年10月1日
栃木954(913)令和5年10月1日
群馬935(895)令和5年10月5日
埼玉1028(987)令和5年10月1日
千葉1026(984)令和5年10月1日
東京1113(1072)令和5年10月1日
神奈川1112(1071)令和5年10月1日
新潟931(890)令和5年10月1日
富山948(908)令和5年10月1日
石川933(891)令和5年10月8日
福井931(888)令和5年10月1日
山梨938(898)令和5年10月1日
長野948(908)令和5年10月1日
岐阜950(910)令和5年10月1日
静岡984(944)令和5年10月1日
愛知1027(986)令和5年10月1日
三重973(933)令和5年10月1日
滋賀967(927)令和5年10月1日
京都1008(968)令和5年10月6日
大阪1064(1023)令和5年10月1日
兵庫1001(960)令和5年10月1日
奈良936(896)令和5年10月1日
和歌山929(889)令和5年10月1日
鳥取900(854)令和5年10月5日
島根904(857)令和5年10月6日
岡山932(892)令和5年10月1日
広島970(930)令和5年10月1日
山口928(888)令和5年10月1日
徳島896(855)令和5年10月1日
香川918(878)令和5年10月1日
愛媛897(853)令和5年10月6日
高知897(853)令和5年10月8日
福岡941(900)令和5年10月6日
佐賀900(853)令和5年10月14日
長崎898(853)令和5年10月13日
熊本898(853)令和5年10月8日
大分899(854)令和5年10月6日
宮崎897(853)令和5年10月6日
鹿児島897(853)令和5年10月6日
沖縄896(853)令和5年10月8日
全国加重平均額1004(961)
令和5年度地域別最低賃金改定状況(地域別最低賃金の全国一覧

ちなみに、令和4年度は以下のとおりでした。

令和4年度地域別最低賃金(会計年度任用諸君)
地域別最低賃金の全国一覧 令和4年度(厚生労働省サイト)より 抜粋
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/minimumichiran/

※()は令和3年度の時給です。

期別支給割合

令和5年6月期の支給割合は、1.2月です。令和4年12月期も1.25か月です。(年間2.45か月)

なお、令和3年度の支給割合は、次のとおりでした

6月期  1.275月

12月期 1.275月

※年間で2.55月 

在職期間別割合

基準日における在職期間により、下表のとおり割合が決まります。

在職期間期間別割合
6か月100/100
5か月以上6か月未満 80/100
3か月以上5か月未満 60/100
3か月未満 30/100

※前年度に会計年度任用職員等で勤務していた場合も、期間別割合に加算されます。

ただし、他自治体に採用された場合は、期間別割合に加算されないと思われます。

ただし、異なる任命権者(他自治体など)に任用された場合は、任用期間及び在職期間を通算しない

https://www.soumu.metro.tokyo.lg.jp/03jinji/pdf/kousyou/301031teian2-2.pdf

会計年度任用職員(パート)と正職員のボーナスの違い

会計年度任用職員(パート)と正職員のボーナスの違いは、勤勉手当の有無と、基礎額に各種手当が加算される点にあります。

勤勉手当の差

正職員のボーナスは、期末手当と勤勉手当ですが、

会計年度任用職員は、期末手当のみです。

公務員、2022年冬のボーナスがアップとあるのは、勤勉手当の支給率がアップしてます

期末手当基礎額の差

期末手当基礎額は、正職員は、地域手当や役職手当のほかに、なんと扶養手当も加算されます!

【参考】正職員の賞与記事はこちら↓

会計年度任用職員にも「勤勉手当」が支給される!(令和6年度から)

単年度契約の非正規職員(会計年度任用職員)のボーナスを拡充する方針について、次のとおり通知が出ました。

令和4年度中に検討。人事評価などの制度設計を令和5年度中に対応して、令和6年度から開始です

会計年度任用職員に係る手当については、勤勉手当の支給について検討を行い、令和4年度中に結論を得る。その結果に基づいて必要な措置を講ずる。

会計年度任用職員制度の適正な運用等について(通知)令和4年12月23日

会計年度任用職員についても、「勤勉手当」を支給できることとする。
※人事評価を適切に活用する必要があること等から、令和6年度から支給を開始する。

総務省https://www.soumu.go.jp/main_content/000889532.pdf

会計年度任用職員パートタイムのボーナス(期末手当) まとめ

会計年度任用職員(パートタイム)の場合の期末手当は、1期あたり数万円~15万円程度になるでしょう。社会保険料を支払うと手元に残る額は結構少ないです。

扶養の範囲内で働きたいニーズが多いように感じます。
(時給によるけど、週20時間未満程度になるかと思います)

本業に影響しない範囲で副業も可能ですので、併せて副業をするのがいいかなと個人的には思います。

なお、令和4年10月から、会計年度任用職員も共済貯蓄が使えるようになりました!

共済貯蓄の利率は、1%近い金利となっています!(都道府県の共済組合ごとに若干異なります)

利率は、メガバンクの貯金利息の100倍以上!公務員の特権ですので、下記記事からご確認ください。

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